SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

巷では

GWだっていうじゃありませんか! こっちは、そんなに休んじゃうとお飯の食い上げになっちまうんで、ずーっとアルバイト。昔は、野山を駆け回り、アウトドアに勤しんだりしたもんですが。その頃のあだ名がGW・ニコルといいましてぇ〜、、、お後がよろしいようで(笑)って止めませんよ、そんな簡単に。えらく引いてるのはわかりますが、これから、これからが面白くなるんすから!(笑) 
しかし、58歳で逝っちゃうなんてね、哀しいですね。志半ばだろうし、、、。合唱(がいいな、好きなやつらで(笑)
で、井上ひさし ちょ 「ブラウン監獄の四季」(あの週間ブックレヴューの中江有里さんのように読んでくださいね)を読んどりますが、これ、ほんとに、お好きな人にとっては、今さら(ジロー、ってわかるかなぁ?)だとは思いますが、オモロぉ〜(って世界のナベアツももう出てきませんね)ですよ! 血気盛んな井上ひさしさんがストリップのコント、テレビの台本、脚本を書いてた頃のエピソードが満載で、当時の風俗が、テレビ界が、あの頃の昭和がなんとも色濃く表れていて、とってもいい感じなんです。
当時出版社の倉庫番をしていた頃に、脚本募集に片っ端から応募して、結構賞金を稼いだという話で、その応募するたびに井上さんの上を行く賞金稼ぎがいて、その人が、今の藤本義一さんだったり、ストリップのコントを書くために、世界戯曲全集を読破して、分析、解体して、ストリップ用に作り直したり。関係者の記憶をたどり、ストリップ用コントの種を30本ほど集めたり(伴淳のりんごのコント―りんごの皮をどんどんむいていく。皮が地面に付かないように、ベンチの上に上がったりなんかして、最後まできれいにむいて、むき終わったりんごの実のほうを、ぽーんと捨てて、皮にむしゃぶりつく―っていうやつ、はどっかで見たような気がするんだよなぁ)。あ、あと紅白歌合戦の審査員になったときの話で、美空ひばりのうたを食い入るようにみつめる、ちあきなおみ、石田あゆみ、和田アキ子小柳ルミ子の光景や三波春夫のキラキラ輝く歯の話。そして、紅白が終わって歌手の方々が帰った舞台に、この大御所二人が残って、下働きの若者たちにまで「おつかれさま」と声をかけてた、なんていう落ちといっていいのかもあったりして。
あとは、自宅のデスク代わりにしていた喫茶店の薀蓄、NHKに下宿していた話だとか。氏の猥褻感や男女平等感にNHKの果たす役割感、なかなか真摯な率直な辛らつな意見ありーの、「あの頃は良かった、じゃなくって、正しかった」なんていう話もあったりして笑わせて、しんみりさせて、ちょっと考えさせるといった丸々一冊楽しめるエッセイ集でした。
随分前に笑いの見巧者に小林信彦色川武大、そして井上ひさしだ。なんて書いたことがあるけど、やっぱ、それはまちがいではありませんでした、はい。
もし、どっかでこの「ブラウン監獄の四季」見つけたら読んでみてくださいね。合笑(気の合う仲間と大笑いすっるっていうのもいいですね)