SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

久しぶりの片岡義男

うーん、なんだろうな?うまく言えないな、この短編集「ミッキーは谷中で六時三十分」。
その昔、角川文庫で読んでた時は、どちらかというと男っぽくハードボイルドでいいなぁ、なんて思ってたんだけど、それらは綺麗さっぱり払拭されてと申しますか、それらを飛び越えちゃって、どちらかというと性差をまるで感じさせない内容となっとります。
あの頃の片岡義男を期待している人には、ある意味物足りなさ、肩透かしを食わされてしまったような感じで、その一人であったわたしなんぞは、なんだか困っちまうなぁ、で、冒頭の「なんだろう?うまく言えないな」になっちまうんですね。
じゃ、つまんないのか、っていうとそうでもなくて、なんか読み継いでしまうし。
この一見茫洋とした世界が、当たり前のようでいて、なんだか不思議な、そう不思議なんですね、描かれている日常が。日常って結構不思議だな?なんて思うことがたまにあるじゃないですか!
先日も例のO-157の事件のニュースを見ていたら、お惣菜コーナーの写真に写っていた値札の数字がなんと、みんな157円なんすよね!びっくりしたんですが、不思議だ(笑)
でも、やっぱりいい女しか出てこないんすね、片岡義男は(笑)