SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

フォークデュオの頃

バンドを作る前に僕は同級生のMとフォークデュオを組んでいた(その辺のことも2007年2月近辺のブログを見てもらえるとありがたいっす)。やってた曲は、はっぴいえんどの「かくれんぼ」やブルース・コバーンの「Hight wind White sky」それとMのオリジナル曲。ペンタングルやポール・サイモン、ブリティッシュ・トラッド好きのMの作る曲はなかなか独特で、それを歌ってる僕は、何か楽しくて仕方なかった(笑)。よく団地住まいのMの家で練習をしてた。
練習が一通り終わるとお互いの気になってる音楽の話やそのレコードを「どうだっ、いいだろ」と言わんばかりに聴いたりしていた。
その時のMが取り出したシングル盤は、“ごまのはえ”というグループの「留子ちゃんたら」という曲だった。今まで聞いたことのない、特にその奇妙な歌詞に大笑いして、すぐ好きになってしまった。
で、僕はといえば、ブラック・ホークで何度か聞いて気に入ってた“ダン・ヒックス&ホットリックス”の「ラスト・トレイン・トゥ・ヒックスビル」のLPをディスクユニオンの布袋から取り出したのだった。
Mに教えてもらったブラック・ホークだったけれど、そのあとは僕の方が頻繁に通うようになっていて、Mも知らないようなミュージシャンや曲を一生懸命仕入れていたのだった(笑)
片面を聞き終わるとMは、「いいね、これ!今日貸してくれない?」と嬉しそうに言うのだった。もちろんOK!に決まってる。自分の好きな音楽を友人も気に入ってくれたことになんとも言えぬ気持ち良さを味わったのだった(笑)
で、付け足しでこんなエピソードを。前も少し書いたことがあるんだけど。
一度だけ文化放送のオーディションを受けに行ったことがあったんだ。最初から最後まで落ち着いてたMは、自分のギターを存分に弾きこなしていたのに比べ、僕は始終上がりっぱなしで、マイクを通した声がひどく震えていたのを今でもよーく覚えている。くぅ〜、今思い出しても情けない。
合否前に会場を後にして、四谷の居酒屋で一杯やったのはいいけど、結局お金が足りなくて(あ、ここでも金が足りなかったんだ(笑)、お店のご主人に「しょうがねぇな、今日は勘弁してやるよ」なんて言われて、すごすごと帰ってきたなんてこともあった。ほんと情けねぇ〜。
な訳で、今回は「留子ちゃんたら」と「ラスト・トレイン・トゥ・ヒックスビル」から大好きな「スィート・ハート」をどうぞ。お、画面が小さくできたんで、はっぴいとブルースコバーンもどうぞ!