SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

野良犬とトゥー・ラ・ルゥー

suzukimondo2008-05-09

録っておいた黒沢映画「野良犬」を見る。
三船敏郎かっちょいいなあ。あのスタイル、ちょっとたっぷりめの白の麻?のスーツに白のハンチング。汚れなんか気にしないで走る走る、転がるし、汗まみれになる(スーツの肩の辺りまで汗がしみてるのがわかる)、びしょぬれになる(あのラストのびしょびしょのぐちょぐちょになるところなんか、やっぱ息をのみますな)、そんなとこもエラクかっこいい。その昔「傷だらけの天使」でショーケンがBIGIのスーツのまま露天風呂に入っていくシーンがあったけど、なぜだか思い出した。あれもかっちょ良かった。「ショーケン」なんていう本の中で「オレは悪いといわれてることは、全部やってきた」なんてエラソウに言ってる今のショーケンは、なんかがっかりして、かっちょ悪さだけしか感じないけど・・・。
でもって志村喬、この人もかっちょいい。白の開襟シャツに中折れ帽。それにしてもあの頃の人は、ほんと帽子好きだったんだなあ、と感心する。やっとこの頃、アタマが薄くなってきたんで帽子に興味を持ち始めてきたアタシなもんでびっくりしますよ、ほんとに。それと煙草。気持ちを落ち着かせるために一服、ちょっと一息で一服、なんの違和感もなくいい感じに吸ってる。あーいうのを見るとまた吸いたくなるんだよなぁ(笑)。
それからよくいわれるあの頃の風景に音。今回見てて思ったのは、闇市を歩いてるところで大きく「易」と書かれた屋台があらわれるところなんだけど。食うや食わずのあの頃に「易」ってなんか不思議な気がしたんだよね。でも、この先どうなるのかわかんないからこそ、占いや易が流行ったりしてたのかも知んないなあ。
それとね、踊り子の楽屋。汗だくの踊り子たちの生々しさ、エロティックさ。黒沢監督ってそういうところも結構気にして撮ってるんだよな。羅生門のキスシーンだとか、キモノのすそやえりなんかがはだけるとこなんかもそうなんだけどね。あとびっくりしたのが、千秋実が、なんと今売れてるイケメン俳優の瑛太にクリソツなんだよ(笑)伊藤雄之助も相変わらずキモくていいし。
なわけで、結構楽しませてもらいました。
で、その録っておいた「野良犬」が終わると突然そこはどこかの家のベッドで、メガネをかけた異国のオヤジが「あれ、トゥー・ラ・ルー知ってる?うたってくれないか」なんていってる。するとそばにいた、あれはビング・クロスビーか?が、これまた突然アタシの知ってる、そして好きな「トゥー・ラ・ルー(アイリッシュ・ララバイ)」をうたい出したからびっくらこくじゃあ、あーりませんか!ハリー&マックで初めて聴いて、いい曲だなあ、なんて好きになった曲が、こんなところでひょっくらこんにちわ、って出てくんだから、♪びっくらこいた びっくらこいたぁ〜  新聞のTV欄を見てみると「我が道をいく」っていうタイトルが出てた。うー、そうだったのか、この「わが道をいく」の挿入歌だったのか。初めて知った。って、ま、いいかぁ、そんなことぉ〜。おしまい。わが道をいきたい、、、。

古本「山風蠱」http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Piano/9491/newpage3.htm

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