SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

断腸亭日乗ちゃめしごと

懸念の「断腸亭日乗」をやっと引っぱり出す。
それにしても探すのに一苦労。押入れの段ボール箱を端から一つずつ当たっていくしかなく、それも狭い押入れなもんだから身動きがとれず、ほんとに手間取りました。がようやく発見!なぜ一所懸命引っ張り出したかというと、川本三郎さんの荷風の(タイトル忘れましたが)本で、もしかしてなんか書いてたりしないかなって、本屋で立ち読みをしたらば、なんと炭俵を盗み帰るところが2箇所あり、何年何月何日とご丁寧に日付まで書かれてあったもんで、忘れぬうちにと引っぱり出したわけです。川本さん、ありがとう。ってそこのところを見つけ出すオレも凄いね!(笑)
それに他にも、ありゃ、こんなもんもあった!という本に出くわしたりして、押入れ漁りは楽しいっす(笑)
でもって早速読み出したわけですが、灯火管制の中、川端にぼんぼりが並べられているという描写は見当たりませんでした。新藤監督の勇み足だったようですね。
それにしてもこの日記はオモロー(はい、誰のギャグでしょー、もう誰も言いませんね。ほんと流行、廃りの速さを感じますね)ですね。その時代の風俗が、あっち方面のが結構出てまして(やっぱ、おねぇちゃん好きですね、荷風(笑)あとはものの値段、政治に対する不満や憤りが結構赤裸々に語られとりましてね、ってもうそんなこたぁ、みなさんご存知でしたね。
そういえばその昔、川崎長太郎さんが、荷風は病気が怖くておねぇちゃんを買わないけど、オレは、怖いけど買う、見たいなことを書いとりまして、でも事が終わるとせっせときれいに自分のものを洗うなんていう、なんといいますか、もの哀しい話を書いてたなぁ、なんてことを思い出しました。私小説ってぇのは、いいもんです。