SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

遊へ組「糞!あるいはユートピア」

糞尿譚もこの辺で一息、フンぎりをつけるということでとっておきの一冊をご紹介しましょう。
それがこれ
遊へ組「糞!あるいはユートピア」です。

「全篇、フン闘術」とカバーに書かれてるとおり、ほんとに奮闘して作られた、力みいって作られた本でその内容に圧倒されます(笑)
この手の話にはなくてはならない李家正文さん、中村浩さんを始め様々な
便器会社の部長さん、住職、香料調剤師(香水には、糞の成分でもあるスカトールが使われてるのをご存知か。これは、「フランスの香水の工場でスカトールの香りを嗅いだ」と中村浩さんの「糞尿博士・世界漫遊記」にも出てます)、トイレット・ペーパー・コレクター、天才おなら少年(この少年は、外の空気を肛門で吸ってそれを屁音として出すんでぼくのは臭くないといってます。他のTVジョッキーあたりに出てくるおなら少年のは臭いと(笑)、トイレ掃除のおばさん、肛門科の先生、動物園の飼育長などなど
みなさんのエッセイ、評論、インタビュー記事が所狭しと並んでいるのです。
巻頭のシンポジウム「糞の将来をめぐって」の抱腹絶倒、なんとなくためにもなってしまう歓談でもふれられてるように、ユートピアを実現するには、究極のリサイクルを考えにゃあかん、タレ流してるだけじゃあかん、ということではないかと感じるんですがいかがでしょうか?でもってこれもそこでいわれてるんですが、ユートピアっていうのは、ゴムを口にくわえて、こう、ズーッとひぱってって、ぱっと離して顔に当たるっていう、お笑いか!!ヨロシクねっ、か!! 失礼しました(笑)
えーっと、そうそう、ユートピアっていうのは、ゴムを口に、おいおい、って話が進まない(笑) えー、だから未来にあるものよりむしろ過去にあったものをもういっぺん再現してくるというもんじゃないかと、えー、肥溜めの糞尿を肥料に使い野菜を育てそれを食べて云々という食物連鎖ですわな、早い話が、そんなことをもいちど考えるのも大切なんじゃないかと、ね、そういうもんだと思うわけですよ。あ、すいません、話が高尚過ぎて(笑)
なわけで、このへ組、そんな話や天野哲夫さん(沼正三さん)なんかのある意味変態な方の話なんぞも出てますんでほんと貴重な文献だと思うんですよ(笑) ウンコロジストは、当然必読、必携の本であります。
この遊の組み本は、あと2冊、冗談、お笑いを追求した“は組「冗談、冗弾」”、そして性の深淵に触れる“ち組「ホモエロス」”が出ておりまして、私は未読なんですがどちらも気になっております、ハイ。

古本「山風蠱」http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Piano/9491/newpage3.htm