SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

ある小説家の思い出

しかしまだまだ暑い日が続いてますな。夜がいくらか涼しくなってきたので、ありがたいんですが。
なわけで、相変わらず古本屋めぐりは続きます(笑)。ちょうど仕事帰りに立ち寄れるところなのでついついのぞいてしまうんですね。
ミュージシャンものも底をついてしまったんでしょうか、なにも見当たらなかったんですが、今回は、このブログでも何度か書いたことのある橘外男の文庫「ある小説家の思い出」(下巻)を発見。ずいぶん前にこの上巻を発見していたので、これでやっと上下巻揃いホッとしました(笑)。
こういう上下巻もの、全集なんかになると、何十巻という数になりますが、なかなか全巻揃うのに時間がかかるんです。上下巻物でいまだに下巻が揃わず、もう何年?というのもあったりして、ほんとに大変なんすから。
ずいぶん前にオークションで出した山田風太郎の角川文庫全巻を揃えるのにも苦労しました。あと一冊がなかなか見つからないんですよね。あ、金を出せば簡単に見つかるっちゃ、見つかるんですが。金がないんですから。買える値段で見つけ出すってぇのがだいご味なわけで(笑)。なわけで、おのずと時ばかりが経ってしまうわけです。
昔ならどっか出かけるとなれば、必ずその地区の古本屋さんを探しておいて出かけたもんですが、この頃は、そんな気力も体力も無くなっちまいましたから、よけいに難しくなりました。なもんで、そういう何巻にもわたるものには手を出さないようにしてますが、ってこないだの義男ちゃんには手を出しちゃったけど。あれは見つかんなかったら見つかんなかったでいいんだもんね(笑)。
で、この小説ですが、著者、橘外男の波乱万丈な人生が独特の饒舌体で書かれた頗る面白い物語なんですよ。
この饒舌体がちょっと癖があるっちゃあ、あるんですが、ま、読みだすと止まらない、やはり何度か紹介した久生十蘭のようにミステリー、怪談、幻想、SF、ユーモア、などなどいろんな種類の読み物を書き分け、なおかつ面白いという稀有な作家のおひとりだと思うわけです。
もっと詳しく知りたい方は、ネットで調べてくらはい。私なんぞのウル覚えのものなんかよりよっぽど確かなんで(笑)。
はい、ちょうど時間となりました。またの会うのを楽しみに。それではみなさん、さ〜よ〜を〜な〜ら〜。