SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

♪雨が降ってる日曜日ぃ〜

市川雷蔵(しかし、いい名前だなあ。字面がなんともいい。響きも雷だけにいい感じ)の「剣」を見ました。モノクロ映画って、やっぱいいですね。特にこういう人間の内面を描き出すような話には。でまたその陰影が醸し出す重厚感がいいですね。漆黒の胴着に鈍く反射する陽光もカラーでは味わえない量感と妖しさとを併せ持っていました。ぞくぞくっときますね。市川雷蔵の表情も川津祐介の表情もいい。ギラッときてすーっと冷める。真っ白に透き通った姿態に赤銅色の姿態。どちらも深く生と性を感じさせる。なかなかでした。あ、あの藤由紀子、その後田宮二郎の奥方なられたらしいですね、が、これまたぞくぞくするほど美人で、この頃の女優には見られない美しさがあって見蕩れました(笑)
あと「大殺陣 雄呂血」も録っておいたんで楽しみです。「ある殺し屋」「ある殺し屋の鍵」をやってくれないかなあ。
某所で少し話題になっていた藤本義一。アタシも一時集めてみようかな、なんて思った事があったんですが、他のほうに気をとられだしそのままになってしまいました。上方のお笑いを題材にした話やアチャコの話、川島雄三の話なんかとても興味があったんですが。


で、先日某古本屋で、「現代怪奇草紙」なる藤本義一の恐怖小説を見つけ、なぜか買っちゃいまして読んでるんですが、流石といいますか、そんじょそこらの恐怖話とは違う何かを感じて怖くなってしまいました。説明のつかない不条理性といいますか、あっとおどろくような意外性や誰が殺したのかというお決まりの推理性を排除した怖さがあるんですね。



で、やはり不条理小説とでも呼べそうな恐怖小説を書いていた山田智彦を思い出したんです。今ではもう企業小説の重鎮といわれる(って、その辺の小説は一冊も読んでないんですが)氏ですが、その昔は、説明のつかないような不条理を描いた恐怖小説を書いてたんですね。今度、ゆっくりと読み返してみてみようと思ってます。また、トイレ行くのが怖くなっちまうぜ(笑)
♪しらぁけちまうぜ〜 ふぅ〜 さよならベイビー さよならベイビー


古本「山風蠱」http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Piano/9491/newpage3.htm

ずーっと、ぼちぼちやってます。よろしくです。