SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

人生はかぶりつきだ!

suzukimondo2007-11-16

この頃本屋をのぞけるようになった。まだ、CD屋はのぞけない(笑)でも、油断はできないのだ。
そこで見つけた田中小実昌の「かぶりつき人生」(この表紙は、いまひとつな気がするなあ(笑)という文庫を手に取った。
コミさんといえばタイちゃんというくらいで、わたしのバヤイすぐに殿山泰司を思い浮かべてしまう。
どちらもその風貌、佇まいがなんともたまらなく好きなのだ。
その昔、ブルータスの対談特集かなんかでお二人が対談されてるものを読んだことがあるんだけど「エヘッ」「フフフッ」だのなんとも楽しく、有意義なハゲ談義を展開、開陳されててよけいにファンになった覚えがある。
しかし、コミさんの本をあまり読んでない。もう随分昔に「自動巻き時計の一日」を読んだはずなんだけどあまり記憶に残ってない。けど、悪い印象もない。その後、例の「ポロポロ」に「イザベラね」だったかを古本屋で見つけて読もうとしたんだけど、結局途中で放り出しちゃった。先に読みたくなったものが出てきたのか、いまいちだったのかは、さだおかではない。
で、今回3度目の正直ってやつで読んでみる事にしたのだ。
ちょっと読んでみたけど、ストリップのバタフライの話から始まって、なんとも私好みの世界が広がっていきそうなので今回は、くいくいいけそうだ(ストリップといえば小沢昭一も忘れてはいけない、ね、同志たち)。
と同時に同じ文庫のラインナップに入っていたのが、国枝史郎の「神州纐纈城」。
これがそのぉ、奇想天外なエンターテイメントで、その昔読んだんだけど、、、あの纐纈城の城主が城を抜け出し旅にでて、例の特殊ならいの火柱を上げながら、出会う生き物達をことごとく死にいたらせながらいずこへか向かうというシーンばかりが思い出され、他がからっきし思い出せない。主人公の庄三郎ってのも、その昔友人に同じ名前のヤツがいたもんでよく覚えてるんだけど。結構国枝は、気になる作家だったんで桃源社版で集めたり、講談社文庫で集めたりしたんだけど、古本ものの悪い癖、集めることに奔走して、結局たいして読まないうちに手放しちゃったのである、そういえば。でもこの「神州纐纈城」と他何冊かは残してあるのでそのうち読み返したいもんである。
しかし、この河出文庫、この頃ずーっといい仕事してるなあ。正岡容を文庫に入れたり、色川さんの「寄席放浪記」なんかもそういえば文庫にしてたし。アンツルさんの「寄席はるあき」なんかもそういえば出てた。その昔は、タルホの文庫に宮武外骨のシリーズなんかも出してたし(って今も出てるか)。地味だけど滋味溢れる文庫をこれからも出し続けていただきたい版元である。


古本「山風蠱」http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Piano/9491/newpage3.htm

ずーっと、ぼちぼちやってます。よろしくです。