SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

6年モノ?

うちでは毎年梅酒をつけることにしてんです。昨年つけこんだヤツがそろそろじゃないか?ってんで、流しの下をのぞいてみたんですよ。
「うーん、まだ少し浅い、も少し琥珀色に輝き出さないとな、梅のしわも足りないようだし」なんてことで、それでも少し味見用に抜いて、またもとの場所へと戻しました。
そん時、そのもっと奥の方にワインボトルがあるのを発見。「うん?」と思い、取り出してみると琥珀を通り越し焦げ茶に澱んだ液体が透かして見えたわけです。
「これってなんだっけ?」とさっそくふたを開け、においを嗅ぐ。人間てぇものは、ワケのわからんものは、まずにおいをかぐわけですな。「お、これはまさしく梅酒の香り!」とはいうものの、あのアルコールのつんとくる感じは相当弱っていて、なんともマイルドなふくよかな香りが。
その昔、うんまい紹興酒を飲ませるお店で、30年モノの紹興酒を(一杯2000円ぐらいしたかな? 6人ぐらいで回しのみをしたんですが)を嗅いだときのあの香りには負けますが(あん時は、口の周りに花が咲いたような感じで、その馥郁たる味にもびっくりしました、って多分にその金額からくるスンゴイに違いないという強迫観念があったことも確かです(笑)。
でもって、思い起こしました3年ぐらい前を。確かあん時、1本分だけ3年ぐらい経った梅酒を途中まで飲んで「またもう少し寝かしとこ」なんて感じで、流しの奥の奥の方にしまったんでした。そうしないと去年までと同様に全部飲んじゃうんで(笑)なもんで、忘れさられていた6年モノの梅酒が目の前に現れたわけです。
「こりゃ、ええわい、入学祝いにゃもってこいじゃわい」となぜか関西弁と昔話のおじいさんが混在したような口調となりながら、夕食のテーブルへ。
久々に充実したアルコール類を目の前に、「これで肴がもっとありゃなぁ」とは思ったんですが、贅沢は敵な内情なもんですから仕方ないとあきらめ、6年モノを口に。
うん、いい味だ。ちょっと甘くて、アルコールが飛んじゃった感が無きにしもあらずだけど(笑) 肴は、パックのキムチに子供の好きな唐揚げ、飯のおかずのブリ焼に切干。
「うまいねぇ、どうも」なんて思いながら、ヌーボーな、さっき抜いといた梅酒の方もいただく。気持ちがどうもホッとしたせいか、たいして飲まずにごちそうさまをいたしました。でもって、ゆっくり昨日途中から録っておいたグループサウンズでもと腰をおろし、加山雄三が、アタシの好きな♪たぁッた 一人の 日暮れにぃ〜 とうたいだしたとたん下腹部に軽い痛みが、続いて♪ぎゅるるるるぅ〜 という響きが、、、。
後は言うまい、語るまい。
みなさんも気をつけなはれや。