SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

義男ちゃんを続けて読もうか、

と思ったんですが、井上ひさしちゃんの面白そうな本を古本屋さんでみっけたんで、それを読んでいます。
アタリ!でした。なんとも面白い(って、なんで“面”が“白い”って書くんでしょうか?ふとよぎる疑問)。
「本の枕草子」ってんですがね、本の話が満載なんですよ。
マルクスの言葉に「この世の中には二種類の人間がいる。給料払う奴と、給料をもらう奴だ」っていうのがあるのを初めて知りました、はい。マルクスといってもグラウチョの方ですが(笑)って、本の話じゃなかったっすね。
あの井上さん、本の箱や帯は捨てちゃうんですね、すごいですねー。この二つあるのと無いのとでは、古本屋に売るときにも買うときにも雲泥の差があるんですよ(っていうことも実はちゃんと書いてありました)。それにカバーも著者の略歴なんかが刷ってある部分は、切り取って表紙の裏に張って、後は捨てちゃう。もう、本そのものにして本棚に入れちゃってる。それとすごいのは、自分の広辞苑を作っちゃう。ってことは、必要なものを新聞の記事や他の辞書からどんどん書き写して、余白に書き込んじゃって、自分ひとりのものにしちゃうわけです。書物を書物としてだけでなくノートとしても使っちゃってるわけだ。アタシには到底できない芸当であります。アタシは、もう買ったときのまま、箱から帯からきちんととっておきますから。それにできるだけ汚さないように読むことも、日頃から心がけておりますもんで(笑)その昔、欲しい本を古本屋でめっけて、うちに持って帰って読んでいたら、後半部分からなんとも大量の書き込みが出てきて参ったことがありました。あれ以来、必ず買う前に最後まできちんとページをめくるようにしております。井上さんは、そういう書き込みも楽しんじゃう。そこからいろんなことを推理したり、想像したりしちゃう。それに頁間を読むと称して、古本の頁と頁にはさまっているものからもいろんなことを推理するんですよ。面白ぇなぁ(って、なんで面と白って書くんだろ、ほんとに)。そういえば、やっぱりその昔、ある箱入りの全集(とはいっても、全8冊ほどのでしたが)を古本屋で買って、家で開けてみたら、手紙が出てきまして。
「おじい様へ。おじい様がお好きだと思いまして、お贈りいたします。」
っていうような感じの文面で。うーん、これは、なんかの日のプレゼントで、それもお孫さん、もちろん女の子、で、、、、その後、このおじい様は、亡くなられて、この全集が処分されて、それをアタシが譲り受けちゃったんだろうなぁ。なんて考えたりしたことがありましたが。その他、頁間から出てきたものを列挙すると、蚊の死骸、わかんない虫の死骸、髪の毛、ふけ、堅くなった鼻くそ(だと思う)、なんかの飛び散ったあと、新聞の切り抜き、買い物する品目が書かれたメモ、切符、あ、それと押し花になったみつば。って考えてみると古本てやっぱ、ばっちいですね(笑)
ま、そんなこんなで面白い話が満載。まだ途中なんで、これからどんな話が飛び出てくるか楽しみです。なんか面白い(って、なんで、、、もういいか(笑)話が出てきたらまたお伝えしましょう。それでは、また、さいなら、さいなら、さいなら。