SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

アタマに残ったヒーハー

 「頭に残るもんは、残る」と思いつつ今まで本を読んでましたが、やっぱり残りませんね。
 せっかく読んでいるのに、まさにそこを読んだ時には「おっ!なんていいことが書かれてるんだ」と、目からウロコがはらはら、なんてことが多々あるんですが、どんどん読み進むうちに忘れてしまうし、覚えていてもなんとも心もとなかったり、間違って覚えてたり、書いた人を間違えてたりして。あと、結構こちらの都合のいいように覚えてたりすんですよね。(笑)。
 今までは、それでもいいといいますか、なんとか覚えておく手立てを考えようなんていう気持ちが面倒で起きなかったんですが、、、たまに、もう一枚しおりを用意して気になったところに挟んだりもしたんですが、残るもんは残るという気持ちとめんどくぜぇが勝って、ま、いいかってね(笑)。
 ブログを始めて外に向かって書いているという部分も大きく絡んでると思うんですが、忘れちまうのは、やっぱりもったいないなぁ、という気持ちがいつにも増して強くなってきました。
 以前書いたような、井上ひさしさんのように、読んでる本にどんどん注釈を書き込んでいって井上本にしてしまうというのには、実は抵抗がありまして。
 私の場合、好きな本は、そのままの姿、きれいな体のままで置いておきたいという気持ちが強いもので、その昔、買った本にはすべて、一所懸命パラフィンをかけてたりしたもんでした、笑っちゃいますが。なもんで、そこに汚く文字やコピーなんかを貼り込んでいくという行為は言語道断ツツジなわけで(笑)。
 そういえば、これも昔話ですが、ま、アタシの場合すべてが昔話でありますが。ある著名なイラストレーターさんにお仕事をお願いすることになり、資料としてその方の本を持っていったんですが、その時「きれいな本だね」ってびっくりされたことがありました。ちょっとした自慢です(笑)。
 2冊買って1冊は保存しておくなんていうマニアでも、お金もありませんので、もちろん、積ん読っていうのも多いいんですが、当たり前のように読むわけです、アタシの場合。早い話が、丁寧に扱う、丁寧にめくる、指をなめてめくったりなんか絶対しない、折らない、カバーをする、なんてことに気を遣っております、はい。
 これは、本にかぎったことじゃなくて、LP、CD、衣類に日用品、ありとあらゆるもの、特に女性にあてはまります(笑)。
 話が横丁の角のタバコ屋にそれましたが、じゃ、覚えとくにはどうすんの? どうすればいいの?ッて話ですが、
 その昔、中央線の車内で上下ツイードの背広を着こんだ小ぎれいな老教授風の方が、降車口の手すりにつかまり、なんとも自然体で文庫本を読んでいたんです。ついつい気になりちょっと眺めてしまいました。
 何を読んでいるのかは、カバーで覆われていたんで、ついぞわかりませんでしたがその文庫には、にょきにょきと幾筋もの符線が立てられているというなんともうるさそうな特徴がありました。そして、その符線の覗いてる部分には小さな文字で何かが書かれてあって、きっとそれは、そのページの重要なことが書かれていたのだろうと思います。
 立ち読み、寝読みが主なアタシなんで、何かを書き込むことのはシンドイという、いや、できないけれど、気になったところは押えておけるので、うるささはあるものの、あれならできるかな、と思っておりまして。しかし、あれを実行するとなると、いつも肌身離さず、符線をもっていなくてはならないので私の場合、特に酒なんかが入ると、他のものにも貼り付けたくなりそうで少し不安です。
 酒の徳利に「少し甘い」なんて書いてはっつけたり、友人のほっぺたに「しゃべりすぎ」や「静かすぎ」なんてはっつけたり、なんてね。と書きながら、やっぱやんないだろうなと思ってる自分(笑)。
 [:W150]なんていう詰まんない話を書きながら「そろそろ初夏ね、うふ」なんて感じで(ってまだ3月だろ)、夕焼け楽団の「ハワイチャンプルー」を聴いてたら、びっくりこきました。
 お目当て、じゃなくってお耳当ての「初夏の香り」(これってスンゴク難しいうたっすよ。いっつもそう思う)が終わって「ハイサイおじさん」は飛ばし(実は、あんまし好きじゃない(笑)「いつの日お前」の3連のブルース?の心地よさに聞きほれてると、最初は軽く「ひーほぅ」、そして最後の方ではっきりと「ヒーハぁー」と掛け声をかけてるじゃござんせんか! 麻琴さん! わかりますね、わからない人は、どうでもいいんですが。って、話自体がどうでもいい話なんですが(笑)。なんだよ、麻琴さんが「ヒーハー」の元祖だったんだ! あーちょっとびっくりした。はい、ご退屈様。