SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

抱擁家族

小島信夫の「抱擁家族」を読み出す。つ、辛い。島尾の「死の棘」もこんなんだったっけ? やっぱ駄目だ。やっぱ、現実を忘れるために、忘れさせてもらうために読むという嗜好が強いんだな、今のオレの場合は(笑)。
だから、新古書店へ久しぶりに逃避(笑)。しかし、何もない。こんなこともよくある。わざわざ出かけていくとこういうことがよくある。電車賃がパァ〜。アタマもパァ〜。そんなパァ〜なアタマに響く有線のうた。以前にも聞いたことがある。
♪ハイヒールの踵は最高さぁ ハイヒールの踵は最高さぁ
っていう、団鬼六先生、いや谷崎潤一郎先生が大好きそうな歌詞のテクノ歌謡(わぉ、懐かしい!)。
しかし、いろんな歌が生まれるもんですな、♪おらは死んじまっただぁ あたりを初めとして、「ケメ子のうた」なんてのもあったし、あとは左朴全の「老人と子供のポルカ」だとか、ノベルティーソングと申しましょうか、コミックソングと申しましょうか。幻の名盤解放同盟あたりに詳しい人ならもっとすんごいどうでもいいようなうたが(笑)いくらでも出てくんでしょうが。
なんてことを考えながらなにげに聞いてると、
♪ハイヒールの踵は最高さぁ
と歌ってんだと思ってたところが実は、
♪ハイ色のカラスは最高さぁ ハイ色のカラスは最高さぁ
とうたってたんだっていうことがわかった(笑)。しかし、どういう耳、いやアタマしてんだろうかオレのアタマは。やっぱ、パァ〜だ。いや、ぐーだ、ちょきだ。
それにしても立ち読みしたレコードコレクターズの細野、ヴァン・ダイク・パークスインタヴューは面白かったな。お互いを賞賛しあうのに終始してたけど、はっぴいのレコーディングでやっぱラリってたんだってぇこともちゃんと分かったし(笑)。唐突におしまい。