SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

東京五人男

久しぶりに見たけど面白い。
エンタツアチャコのやりとりの面白さは、この映画でもしっかり発揮されて、実際その漫才を見たことのないアタシにもきっとむちゃくちゃ面白かったに違いないと確信させてくれる。
あの路面電車でのなんてことのないやりとりがむしょうに可笑しいんだよなぁ(笑)。
それと、有名なロッパと子供のお風呂のシーン。♪お殿様でも家来でもお風呂に入るときゃみな裸 途中からmy blue heavenになるやつですね。あのシーン、よく見るとロッパの口パクが合ってないんですな、他のうたの場面でも適当にうたってますなロッパ(笑)。ミュージカルの要素も入ってべたべたとって、エノケン・ロッパっていやぁ、そっちの達人でしたもんね。その世界を使わざるして何をか使わざらんですよな(そういえば、戦時中慰問先でうまいもんを結構食べていたなんてことが書かれてあった「ロッパの悲食記」、これもなかなかの読み物なんでおすすめしときます)。
で、その後のエンタツアチャコの風呂でのやり取りも面白い。別々のうたをうたっていて、最後には一緒のうたをうたっちゃっているっていうやつ。あれはきっとネタですな。何でもないんですが、笑っちゃいます。この映画の間中エンタツアチャコはずーっと面白い、恐るべし(笑)。
それにしても戦争が8月に終わって、その翌年、あの焼跡、見事に何もない中よくもこれだけの映画を作れたもんだと不思議な気がしてならなかったな。