SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

TVのTHE BAND

なにげにBSの番組表を見ていたら、THE BANDの文字が目に入ってきました。
「BSなんてのは、旅番組ばっかでなんか他にもっとおもろいのやってくんないかな」と思っていた矢先だったんで「なんだよ、こんな番組もできんじゃないの」とちょっと見直しました(笑)。
ところが見るのをうっかり忘れて、ジョン・サイモンがピアノを弾きながらバンドについて語っているあたりからの視聴となってしまい、なんだかな。
BIG PINKやベアズビルのスタジオが映るのを見て、「ありゃ、これは録画しておいた方がいいな」とあわてて〈今見てる番組を録画〉をぽちっと押したんですよ。
黒ずくめのガースがピアノの前で何を言ってんだかよく分からない、きちんと質問に答えているような、いないような、わざとはぐらかしてんだか、なんだか。おもむろにピアノを弾き始めるとあっという間に自分の世界に入っちゃって、もしかしたら延々と弾き続けるんじゃなかろうかという恐れにも似た緊張感の中、彼にとってのバンドっていったいなんだったんだろうと考えさせられる羽目になったりして(笑)。
そして、「最近叩き方を変えたんだ」って言ってるレボン・ヘルムの登場。こちらも洒落た黒のウェスタンシャツに身を固め、しかしながらその表情は和やかそのもの。
ナレーションでは「また演奏活動を再開し始めた」なんてことを言ってる、けど名前の下に括弧で(〜2012)の文字が、、、。ナレーションだけ変えられなかったんでしょうね。でも元気に終始にこやかにドラム、マンドリンを弾くレボンを見ているとナレーションのままであることがあながち間違いでないような錯覚に陥ってしまう。
あのあまり跳ねない、指先から伸びるスティック、そしてあまりにも自然にスネアにシンバルをたたく様がなんとも胸に染み入ってきました。やっぱり録画したのは正解でありました。
で、ある意味テーマであった「THE WEIGHT」の作者、って大部分ですが(もちろん、それは土台であって柱や壁や屋根や窓、はたまた庭やガレージは、レボンを始めリック・断固、リチャード・マニュエル、ガース・ハドソンが手を加え一つの素晴らしい作品に仕上げていったわけですが)のロビーは出てこないんですよね、やっぱ。残念。なにが残念って、それがいちばん残念。ロビーの今の気持ちをザ・バンドってぇのはいったいなんだったのかってぇのを聞きたかったわけなんすからね。それと、リック・断固、リチャード・マニュエルのちょっとした未公開映像なんかも、バンドについて語ってる映像なんかも入ってればもう、言うこと無しだったんですが。ま、あの楽しそうに嬉しそうに演奏しているレボンの姿を見れただけで良しとしよう、うん。