SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

スペクター本始末記?

いったいいつになったらわが身に春はやってくるのでしょうか?なんて嘆いていても始まりまりませんが、早く旨い酒が飲みてぇなぁ(笑)。
レココレの大瀧さんの特集で藤脇邦夫さんが書かれているスペクター本始末記?を面白く読ましてもらいました。実をいうとああいうことが人知れずある、大瀧さんじゃないけど、それに近いことがあった身なので、なかなか本の執筆なり監修なりをうかつにお願いできないというアタマが度胸のない、知識も薄い、社内での力関係に関わらない、関わりたくないという編集者にはあるので(当時のアタシです(笑恥)、あんたはえらい!(小松政夫)と叫ばずにはいられなかったのであります(笑)。まぁ、当時勤めてた出版社には利益が出れば何出してもいいけんね、という社風はもちろんなく、企画段階で潰されるのがほとんどでありましたが(笑)。
あの頃からずーっと出したかったものに達郎さんとの「新春放談」がありました。実をいうとナイアガラーさんのホームページに上がっていた書き起こしを一生懸命コピーして今も手元に大事に取っといてあったりするわけですが(笑)。もちろん、you tubeなんてもんは、あらしまへん頃の話ですよ(笑)。ある時、知人にこんな企画があるんだけど、面白いだろ?って聞いたら、そんなマニアックな話の本売れるわけないだろ、って一笑に付されたことがありました。でもこっちは、ばかいうな、だから面白いんだ、と思ってたんですけどね。
しかしながら、当時そのコピーを読み返して思ったのは、やっぱりスペクター本同様に注釈付けるだけでも大変だ、ということでしたね(笑)。それと書き起こしてる方がわからない人名なり曲なりを勝手に解釈して書き起こしてるんで、簡単にいうと「エヴァリーブラザーズ」と言ってるのを「エブリーブラザーズ」と解釈して表記してしまっていたり、まだこちらがわかる範囲であれば、あ、これ違うと修正できるんですが、こちらがわからなければお手上げになるわけで、だからスペクター本の場合は、最終的な監修は大瀧さんなんだけど、その前に何人もの監修者が必要になるわけなんですね。ま、スペクター本よりは、直接ご本人に確かめてもらえれば大丈夫なんで、ってそれが一番大変なんですが、まだましなのかな、とも思ったりして。何度でもいいますが、you tubeなんてない頃ですからね(you tubeだって全部上がってないし(笑)。他にもクリアしなくちゃならんことは、たくさんあるわけなんですが、それよりも何よりも真っ先にクリアしなければならないご本人の承諾です、当たり前ですが(笑)。特に大瀧さんの場合、ラジオはラジオというこだわりが強い方なんで、文章に起こす、ましてや本にするなんて、といったことも頭に去来したりして、そのための資料ないし、自分なりの注釈を用意しておこうの行為が中断し、見る前に飛べない弱小編集者は思い悩み身悶えるわけですね(笑)。実をいうとこの企画だけでなく、様々な企画においてそうだったわけですが(大笑)。なわけで、身悶えもなんとか落ち着いた頃、中途半端な状態で企画書を提出するわけです、こんなわけのわかんない本売れるわけない!といとも簡単に突っ返されるのを承知で。そこから上司や営業とバトルが始まるわけです。って何を書こうとしてるんでしょうか?私は、タワシは?
大瀧さんはもういないけれど、達郎さん、なんとか出してもらえへんやろか?どっかの有能な編集者のみなさん、お願いできまへんか?