SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

ラブソング

加川良さんが亡くなったんだった。行きつけのラ・カーニャは、1週間ぐらい?ずーっと加川良だったようだ。
店主の岩ちゃんは、風貌からして良さんの弟といった感じで、聞いてみたことはなかったんだけど良さんを大好きなんだろうと密かに思っていたので、そんな1週間があってもなんの違和感もない、当たり前だのクラッカーなのだ。僕が行ったその日もずーっと良さんが流れていた。
僕は、「教訓」や、はっぴいがバックをつとめた「銭の効用」、ハックルバックが一緒の「アウトオブマインド」ぐらいしか知らないのだけれど、一度だけ友人のイラストレーターの沢田としき君と一緒のライブペインティングを見たことがあって、それがほんとーに印象に残っていて、今でもあの舞台が目の前に浮かんでくるようだ。
あの時、僕のリクエストに答えてくれたのか、それとも最初からやるつもりだったのかわからないのだけど、大声で叫んだ「ラブソング」をやってくれて、単純に大感激したのを覚えている。以前にも書いた覚えがあるけど、沢田くんの巨大な絵もくるくると変わってあれは、あそこにいた人にしか見ることのできないものだった。そんな沢田くんも今はいない。
この「ラブソング」のベースは、ジェシウィンチェスターの「ブランニューテネシーワルツ」であると思うんだけれど、加川風のアレンジで、なおかつその歌詞がたまらなく好きで、何かにつけ口ずさんでしまう。
♩いつになれば 君を好きだといえるのかね う〜ん 落ち着かないんだ
なんてほんと好きなんですよね。
渡さんといい、また自分自身のバックボーンとなる偉大なるミュージシャンが亡くなってしまったことによる大きな痛手は隠すことはできないけれど「いい加減テメェの力で踏ん張りやがれ」なんて気分ではありますんで、加川さん言うように、逃げたり隠れたりしながら、自分なりにもう少しこっそり生きていきたいと思っとります。はい。