SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

初めてその名前を耳にする

佐藤泰志の文庫を読んでみる。そんなに面白くない。秀雄という男が主人公の連作で、なぜか学生運動の名残を引きずった世の中の空気感が見え隠れするような、けばだった感じがして、アタシなんぞの後の世代から今日まで続いてる独り遊び上手な感じも希薄で、明らかに他人を意識しているところが嫌いじゃない。でもさすがに今はちょっと辛いんだ、あの頃の焦燥感なり閉塞感なりを思い出すのは。今、頭からつま先までにずっしりと感じている重圧感をさらに重くしていくだけなんで、勘弁してほしんだ。
だから久々に飲みに行ってしまう。下北、いつもの居酒屋。刺し盛りで日本酒をあおる。うまい! 幸福感に包まれる。よく書くことだが、こんなちょっとしたことで幸福感が得られるんだ、アタシの場合は。そして、友人とのたわいもない話。なもんで、日本酒をおかわりして、いかのみそ炒めにマカロニサラダなんかを注文してまたいつもとおんなじような話を続ける。きりのいいところで、河岸を変える。って、最初から今日は行こうと思ってたラ・カーニャへ。先月、いや先々月にいって、もうほとんどボトルが空になっていたのを新しく入れなきゃいけねぇといういう強迫観念にずーっとさいなまれてたんで、今日はきっちり落とし前をつけるんだ(笑)。ところがどっこい、ライブときたね。また持越しでぃ。ライブがないと店が無くなっちゃうんでね、どんどんとライブをやってくだせいよ、ほんとに。
で、外に出ると友が、友よぉ〜、夜明けはぁ〜、まだだぁ〜、とばかりに久しぶりに歌おうぜってことに。2軒先のシロクマベアーズへ。GSにサザンに三橋美智也に橋幸男、拓郎、はっぴい、大瀧詠一に西崎みどり、百恵ちゃんに聖子ちゃんに明菜ちゃん、ジャックス、あとなんだっけ?って流行の曲と洋楽がひとつもない(笑)。大声出して歌ったら、気分爽快、元気溌剌のオーソレ・ミオのテケレッツノパ! しかし、のどが痛いし、高い音が出ないのには参ったね。飲んでないと弱くなる酒同様、歌ってないと弱くなるんですな喉も。やっぱ、月に2回ぐらいは、がっつり飲みとうたうたいはしないといけませんな(笑)。なわけでおしまい。