SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

とおもってもなかなかできないもんなんだよなぁ。

所用があり久しぶりに新宿へ出ることになった。所用の時間までたっぷり時間があるので、あわててネットで名画座のスケジュールをチェックする。といっても時間がないので先日行ったばかりの勝って知ったる高田馬場早稲田松竹
すると、コーエン兄弟の「ノーカントリー」をやってるではないか!見たかったのよね。
時計を見ると開映までもう一時間しかない。うーん、困った。が、飛び出る。
どう考えても間に合わないが、小走りに急ぐ。こういう時に限って、電車の乗換えがうまくない。行ったばかりで、10分待ち。次の乗換えでも10分待ち。こりゃ、どう考えても30分は過ぎる。けど走ってみたりする。で、到着してみるとなんと50分近くも遅れてしまった。流石にこれから見るのは気が引けた。なので、早稲田の古書街へ。これができるんで高田馬場早稲田松竹はうれしい映画館なのである。
これといったものが何もない。せっかくきたのに何もないことがよくある。これは、仕方のないことだ。随分昔にも書いた覚えがあるが、なんか掘り出し物があるかもしれないと下心一杯で出かけるときは必ず何もないことになっている。しかし、これには語弊があって、古本屋をのぞくということは、もうその時点で下心があるわけで、、、という細かい話は冬枯れたままぁ〜ん、になるので止める。そうはいうものの「金峯堂書店」で懐かしの都築道夫の中公文庫版「やぶにらみの時計」「誘拐作戦」、村雨退二郎の「史談蚤の市」、幸田露伴「雲の影/貧乏の説」なんぞを見つける。
しかし、まだ時間がある。仕方ないのでCDショップをのぞきに出かける。何故仕方ないのかというと、行くたびに「くぅ〜、欲しいなぁ」状態になるからで、この頃はできるだけ避けることにしているからなのだ。やっぱ、CDは高価です!
案の定、欲しいものが目白押し。試聴なんかしちゃうと余計です。
中でもつい購入しそうになったのが、このオッサン、“正統派ブルースン・ソウルを受け継ぐ鋼の喉を持つ男”クラレンス・ドビンズの『アップライジング』。“オーティス・レディングらに繋がるサザン・ソウルの伝統をこの男は堂々と受け継いでいる”のコピー通りのその熱唱ぶりに圧倒された。そう、こんなディープなソウルシンガーを待っていたのだ!ってたいして知らないんだけど、ブラック・ミュージック(笑)
ちょっと、バックが洗練されすぎているというか、泥臭さ、イモ臭さが弱いところが玉に瑕、って逆にオモローともいえるんだけど、、、。かっちょ良すぎなんです、ギターにしろ、ヤノピにしろホーンにしろが。OV・ライトの「エイトメン〜」なんかもOVを意識しつつ、もっとぶっとくうたってるとこなんざええもんもっとるなあ、と思ったわけなんですが。
それともう一人。リズ・デュレットという女性のシンガー。ニック・ドレイクを思わせるなんてコピーがありましたが、うん、そんな雰囲気を漂わせてました、確かに。それとこのアルバムの内容と呼応するかのようなジャケが、なんともアタシの気持ちそそりました。
懐があったかくなったら、飲まないで買おう!とおもってもなかなかできないもんなんだよなぁ。なモンド鈴木でした(笑)


古本「山風蠱」http://www.geocities.co.jp/MusicStar-Piano/9491/newpage3.htm

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