SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

少し遅くなりましたが

先週ぐらいだったろうか?アタシが太宰の「御伽草紙」のことを書いたのを見透かしたように、ドキュメンタリー作家といっていいのだろうか?(だろうか?が多い。これを“だろうか現象”という(笑)森達也氏が朝日新聞にて「御伽草紙」のことを書いていた。
アタシと違い太宰の気持ちの裏側、戦争へ向かう時局、太宰のそれに傾斜していく気持ちをうまくいいあらわしていて流石だなあ、と感ぜずにはいられなかったのではありますが、うーん、どうも深読みすぎるような気がしないでもない(笑)もちろん、ないとも言えない。でも、アタシはその時局、雰囲気をとらえて「御伽草紙」を書いたというより、もっと純粋に太宰の気持ちがストレートに出た作品ではないかと思っている。別にどっちでもほんとはいいんだけど(笑)
ジョー・ヒルの「二十世紀の幽霊たち」で感じたこと。中でも著者本人も気に入ってる短編「ポップアート」。あれは、梶井の「Kの昇天」をモチーフに描かれている(笑)「マント」は、城昌幸の「ジャマイカ氏の実験」を、「おとうさんの仮面」は渡辺温の「父を失う話」を各々モチーフとして描かれたのではないかと密かに思っている(笑)機会があれば読み比べていただきたい。読み比べなくても、渡辺温城昌幸の諸作品は、面白いんで読んでいただきたい。おしまい。