SALT,SUN & TIME

ローザンヌ備忘録

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そういえば、本ブログのタイトルにもなっておりますブルース・コバーン氏のアルバムカバーも秀逸でありまして、「これ、何なの?」と思われる方、まあ、まず私のブログを見ていただいてる皆さんならほとんどの方がお分かりとは思うんですが、これ、オリジナルの見開きLPを開いてみるとあっという間にわかるんです。手元にあるCDではその写真がないんであえてご紹介すると(知りたくない、ご自身で探してみるという方はこれ以上は読まないで下さいね)

実は、これあるものの間から覗いた風景なんですね。上下左右を覆っている白い、よく見るとシワがが刻まれてて、あとうっすらと筋のようなもの、そんなところから「ああ、このシワは、指紋なんだな。この筋は、爪の部分なんだな」ってわかるんですね。左右の親指と親指、人差し指と人差し指をこう合わせて、その隙間から覗いた大海原、そこに浮かぶ客船なんですね。

なんともシュールな、と言って良いのか(笑)、なんとも素敵なカバーではないでしょうか。そしてそんなカバーに引けを取らない音の素晴らしさは、言うまでもありません。

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1stの薄暗いスモッグで覆われた工場群の真ん中に置かれた分厚い本の扉を開くとカナダの大自然へ続く道も開かれるという、何かを暗示させているかのようなシンプルな絵画のカバー、そして裏面に映る、犬を連れてそのカナダの大自然の中に佇む丸メガネをかけたブルース。そのスタイルがまた朴訥としたネイティブカナディアン?といった風な、そんな人柄をしのばせる感じで、奏でられる音同様に何ともあったかいんですね。

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それは2ndのsunwheel danceにも言えて、そんなカナダの大自然に覆われている温もりのあるブルースの部屋がうまく切り取られていて、こちらもとってもあったかくて気持ちいいんですね。色合いがね、迫り来る夕闇?そして時代的な大きなスタンドの明かりに浮かぶブルースの自然な仕草がなんとも、で、その部屋の感じが、、、たまらんですな。

しかしながらそんなブルースのアルバムカバーの中でも最も好きなのは、やはりhight winds white skyということになるでしょうか。

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中川五郎氏がそのライナーノーツ、ブルースがLPに手書きで書いていた歌詞や譜面に習って、氏が一生懸命手書きで書いたそのライナーノーツで宣った雪まみれのアルバム、それこそがこのアルバムであります。極寒の地カナダの大自然、雪、ブルースを育んだもろもろが出まくってるカバー!そしてその内容の素晴らしさ、やはりこれでしょう!!

そんなわけで、本日の2曲「one day I walk」そして「high winds white sky」

ギターの音色にもシビれてください。どうぞ!


Bruce Cockburn - 4 - One Day I Walk - High Winds White Sky (1971)


Bruce Cockburn - 6 - High Winds White Sky - High Winds White Sky (1971)